betaNodeの異常な愛情
または私は如何にして心配するのを止めて放射熊を愛するようになったかクマー
原発事故は、昔から恐れていた事態であった。
幼いころに漫画「はだしのゲン」や「飛ぶ教室」「風が吹くとき」、映画「ザ デイ アフター」、さらに広島の原爆資料館などの影響を受け、原水爆に恐怖し、放射能恐怖症となった私は、もし事故がおこったらどのように逃げようか、防御しようかと心配し、放射能についてその測定方法や防護の知識を得るために書籍を読み、インターネットが普及してからはそういった情報を掲載するウェブサイトを参照していたものだった。
福島第一原発の事故は、その悪夢の現実化をもたらし、私の生活環境に恐怖と放射性物質を撒き散らしはしたが、持ち合わせた知識により評価をしたところ、幸いにしてそれほどとんでもないことになっていないようであった。というか、多分何も影響をもたらさないだろうレベルであろうという判断をするに至った。
しかし、世の中には「わからない」ことでパニックを起こす人々が多くいるようで、「低線量の放射線による影響はわからない」=「わからないということは、もし影響があったら困るから忌避すべき」という主張をしている人々が活動家と化しているようだ。――政治信条に基づく反原発活動家などの一部の人はわかっててやっているようだが――正しくは「低線量の放射線による影響はわからないほど小さい」のであって、自分の責任の範囲で何かをするのは実に結構なことだが、低線量の地域において社会システムに何か対策をするように求めるのは行き過ぎといえる。もっとも、低線量どころではなく高濃度に汚染された地域である福島第一原発周辺の一部地域であれば話は別であるのだが。
社会システム、つまり行政機関による今回の事故に対する対応は、本来原子力を専門にしていたはずの機関の動きが緩慢にして不十分といえるレベルであり、備えているはずの様々なシステム、たとえばSPEEDIなどの情報提供がまったく機能していなかったことや、正しい知識の普及、広報活動、観測体制の拡充に際して、本来それを専門としていなかった機関や組織――ある意味素人――による行動で補完されていたのは、かなり見苦しくもあった。しかし、元々それを専門としていない部門による補完は目覚しく、社会システムが完全に硬直化しきっておらず臨機応変に対応できるものだと感心させられた。総体としては十分と言い切るほどではないにしろ、持ち合わせているであろうリソースからすれば、それなりに私を満足させるレベルであった。
さて、このような事態になりさらに知識を得た結果、現在の私の生活環境の汚染状況や公共の観測体制については総論として特に問題ないという判断をした私ではあるが、放射線や放射性物質の測定については、恐怖よりむしろ好奇心を理由として興味を持つに至った。
空間放射線による外部被曝や、環境中の放射性物質の吸入や土壌の摂取による内部被曝は問題ない程度なのだろうが、食品についてはどうなのだろうか。食品は市場を経由して流通する際に、抜き取りで調査され、暫定基準値を超える物が確認されると地域からの同種の食品の出荷が停止するようになっているが、全品検査ではないため当然漏れがあるだろう。まあ、多少基準を超えた食品を食べたところで、トータルでは別に問題ないのだろうが、食品は摂取する量が多いため、微量であってもその測定には意義が――危険という意味ではない――あるのではないか。また、環境中に放射性物質が集まっている場所や物があるらしいが、それはどの程度なのであろうか。
これらを測定するには非常に高価なゲルマニウム半導体検出器が用いられているが、空間放射線の測定にも用いられるNaIシンチレーターとそれを動かすための機器(GS-1100Aシリーズ)により、ガンマ線のエネルギーを信号化し、それをパソコンなどでデータ処理することでガンマ線スペクトロメトリを行っている人がおり、そのノウハウを公開している。
読んでみて非常に興味が湧いた。また、やれる事とコストを比較してパフォーマンスが非常に高い。そこで、ガンマ線スペクトロメトリに挑戦することにした。恐怖のはずの放射能に積極的に近づく行為である。異常な愛情といえよう。
なんで放射熊
昭和34~35年版の原子力白書の放射能調査によると核爆発実験により生成した放射性物質は,高くは成層圏にまで吹き上げられ,後徐々に地表に落下する。大気中の放射熊の分布は高くなるほど増大するが,全体として放射能レベルは減少しつつある。
とある。なんで放射熊とかwクマーwww
∩___∩ | ノ ☢ ヽ / ● ● | クマ──!! | ( _●_) ミ 彡、 |∪| 、`\ / __ ヽノ /´> ) (___) / (_/ | / | /\ \ | / ) ) ∪ ( \ \_)
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