片手間ではシステム担当者になれなくなりそう
世の中には、本業とは別に「おまけで」システム担当者をやらせられている人が少なくない。
システム開発や運営管理など膨大な作業量であるのに、片手間でその仕事をやらせられている人が、悲鳴を上げているのをよく見かける。
大概は、ITに関する知識も素養も無く、研修も受けておらず、なんだかよく分からんままITベンダーに放り投げているため、利用者からすれば滅茶苦茶なシステムが開発され運営されることになる。
こういうのは、担当者が悪いのではなく、そういった素養の無い者にそういった仕事を割り振るのがいけないのではないだろうか。
しかし、大組織においては、業務システム――特に組織の局所でしか使われないもの――の管理など、日の当たる仕事ではなく、そういった仕事に十分なリソース――人員配置や予算措置など――が分配されることは無い。
たまにまともに動いたりしているものもあるが、こういうのは「たまたま」素養のある奴が担当になって、趣味的に作ったシステムであったりする。ただし、そのシステムはメンテナンス性は悪い。スパゲッティーソースや脳内仕様書、独善的なシステム構造であるというのは、ほぼ間違いない。
なんだかなぁ~。どうしようもねぇなぁ~。と嘆いていたが、IT業界とはぜんぜん異なる世界から銀の弾丸が飛んできた。
- IT業界に激震走る!:ITpro
ITベンダーの担当者から「今回の案件は、引き受けられません」と断られる日が、すぐそこに迫っている。ITベンダーのSIやソフトウエア開発に対して、新しい会計基準である「工事進行基準」が適用されるからだ。
工事進行基準の適用により、あいまいな取引はできなくなる
(中略)
工事進行基準は、ソフトウエア開発などにかかわる収益認識の方法を定めている基準である。完成前のソフトウエアであっても、プロジェクトの進捗度に合わせて、売り上げと原価の計上を求めている。
要件定義、開発といったフェーズ別の契約に基づく売り上げ計上に似てみえるが、工事進行基準は純粋に会計処理上の取り決め。プロジェクトのフェーズと関係ない。四半期といった決算日ごとに強制的に売り上げと費用を計上しなければならない。
来ました。
これで、丸投げで「しすてむだれかたのむ」なんて感じの案件は成立しなくなるわけだ。
ITベンダーにシステム開発をさせるには、それなりに素養のある奴で無いとできなくなるわけで、組織としては適切なリソースを配置せざるを得なくなると期待される。
この辺を何とかするコンサルタントとかで売り込めば……、めんどくさいなw。
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