不動産建設業界の破綻についてのゴーログウォッチ
悪いのは貸金業法改正だとか銀行の貸し渋りとか。破綻した不動産建築業界の当人の責任は問わないんですかね。
- 週刊!木村剛 powered by ココログ: [ゴーログ] 1998年頃の貸し渋りとは様相が違う
金融ムラから眺めていても、アーバンコーポレーションの破綻は、ものすごい衝撃でした。600億円もの利益をあげているのに、しかも、その財務諸表の数値を5月に公表した、たった3ヶ月後に資金繰りで行き詰ってしまったわけです。「黒字倒産」という一言で片付けられない恐ろしい実態がそこにあります。
財務諸表が信用できないのであれば、黒字だろうが、良い財務内容だろうが、借り入れができなくなります。そして、銀行は「どこかが貸出を引いたらしいぞ!」という噂に振り回され、疑心暗鬼になって貸し渋り合戦を繰り広げることになります。
今回の貸し渋りは、1998年頃の貸し渋りとは性格が異なる様相を示しています。1998年頃の貸し渋りは、財務内容が悪化して懐が苦しくなった銀行が止むを得ず、自己資本比率を維持するために行った側面が強かったのですが、今回の貸し渋りは、財務内容に余裕のある銀行が、追加的なリスクを取りたくないという保守的なスタンスに凝り固まっているために、ニューマネーを出さないという行動に出ている感じが強いのです。
このまま対策を打たずに放置ておくと、1998年頃よりも、日本経済に酷い悪影響を及ぼしてしまうのではないかと、私は、本気で危惧しています。
いや、だから、金の動きに疑問が出ちゃう輩に金を貸さないのは道理でしょうに。
ババ抜きで明らかにババと分かっててババを引くのを、それはリスクなんで取るべきだとか、黒字倒産といっても、偽装財務諸表とか○×$△□とか、まあ、つぶれて当然なネタはいくらでもあったわけで、その辺を無視して、保守的なスタンスとかいわれても、当惑せざるを得ない。
6月にも倒産への予兆はあった上で当然のごとく倒産したのを、今さら「ものすごい衝撃」ってのも、のん気なもんではないですかね。
問題は、不動産業界や建設業界の変わらないバブル的体質にあるんじゃないですかね。偽装や粉飾、○×$△□とのつながりから手を切らない限り、こういった清算局面で破綻して、結果として日本経済に悪影響を残すことになるんでございますよ。
とか書いてたうちにも不動産開発会社が倒産
- NIKKEI NET(日経ネット):企業ニュース-企業の事業戦略、合併や提携から決算や人事まで速報
首都圏を中心に分譲マンションを開発・販売するセボン(東京・新宿、山崎喜久男社長)は25日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、受理された、と発表した。負債総額は621億円。マンション市況の悪化に加え、販売不振で資金繰りが行き詰まった。ゼファー、アーバンコーポレイションといった上場会社が経営破綻するなど、ここにきて不動産業界の経営環境は一段と厳しくなっている。
なんか、こう、グダグダでございますね。
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