放射性物質測定用遮蔽体と試料容器について
鉛ブロック
以前書いた購入機器・資材(その1)で、放射線遮蔽資材として、鉛レンガ(鉛ブロック)を購入することを予告していましたが、ついに買いました。
- 購入先:三光金属株式会社
メールで見積もりを依頼したところ、ネットで調べた一般的な価格よりかなり安かったので決めました。
200×100×50 mm(20 cmブロック)が5k弱、100×100×50 mm(10 cmブロック)が2.5k弱でした。(平成24年1月時点)
20 cm×4、10 cm×2を購入。
取引は、親切、丁寧、迅速、安いと至れり尽くせりで、とても満足できる会社でした。
その他の材料
- アルミテープ(5cm幅)
- OPP透明テープ(5cm幅)
- 5cm幅1cm厚10cm長の木切れ、適当に24本程度
- 600×6×200 mmの適当な板
- アルミシート
当初、傷保護、鉛汚染防止を目的に鉛ブロックをアルミテープで巻いてしまおうと考えていましたが、10cmブロックを1個試しに巻いたものの、透明テープの方が巻きやすく鉛の質感が見えていいかと考えて、残りのブロックは透明テープで巻いています。
木切れは、ホームセンターの袋詰め放題でいくらという売り方をしていたもので、300円くらいだったか。近所のホームセンターの5cm幅の木切れは全部いただいたので、当分はありませんw。鉛ブロックの組み合わせ構造上、ブロックだけでは自立できないので支えが必要になることと、ケーブル引き出し用の隙間を開けるために使用しました。
板は100円ショップで購入。ブロックや木切れで積み上げただけでは、ちょっとした地震や接触事故で崩れて、床や機材を破壊する可能性があったため、崩れ防止用の囲いとしてのこぎりで切って使用。
アルミシートは流し台の下に敷いたりする用ので、床の保護材として使用。これも100円ショップで購入。
外観
こんな感じである。
構造
20 cmブロックを縦に積んで囲んだ形にした。内径は5.5×5.5 cm。ずらさずに積めば内径は5 cm角になるが、わずかにブロックをずらしてあることで5.5 cm角としている。
プローブは上からエントリーする。
ちなみに、20 cmブロックの下には、高さ5 cmの木切れ層があり、その下に10 cmブロックが敷いてある。外部からシンチレーターの放射線検知部へは、5 cm厚の鉛層がある構造になっている。(詳細な構造図はまた今度)
試料容器
U-8容器はゲルマニウム半導体検出器などのプロ用の機材での測定にも用いられており、入手性や将来の定量測定を見越して、比較的大容量(100 mL)の定型の測定用の容器としてこれを選んだ。ちなみに土壌を採取しての測定では、これを地面に突き刺して土壌を採取すると、採取面積がわかっているので面積あたりや重量あたりのベクレルを測ることが出来、環境の汚染状況を測ることを目的とした土壌測定ではこの容器を使って採取していたりするようだ。
ちょうどぴったり入るサイズである。
内径を5.5cm角にしたのは、U-8容器が入るようにするためで、本来U-8容器そのものは外径5 cmなんだが、蓋が5.5cm径となっているためである。
プローブがウェル型なので、小容量の試料で測定が可能である。そのため、穴のサイズである17 mmにちょうどフィットする外径16.5 mmのスクリュー管(5 mL)を使用している。電源と試料のケーブルを外に出すため、蓋の10 cmブロックでケーブルが潰されないように木切れでスペースを作っている。
測定環境の汚染防止には、試料容器はビニール袋に入れ測定毎に交換するのがよいのかもしれないが、室内を汚染防止環境にすることはできないので、そこまではしていない。環境試料や食品試料などを扱う際は試料容器をきれいに拭くくらいはした方がいいかもしれない。
今後の予定
としては、内部に銅板の内張りをすることで、鉛由来の放射線を低減させたりとかも検討していきたいと考えている。
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