生命保険も住宅ローンも程よく使いなさい
生命保険がクソなのはご承知のとおり。加入しても支払い拒否されたりすることもあることから、同じ金額を貯蓄した方が良いとか言う話もある。
でもね、ちょっとまってほしい。
生命保険はある程度まで税金の控除対象になるんですよ。つまり、懐を痛めずに生命保険は利用可能。というか、同じように痛むんだから生命保険付きにしといたほうが良いわけです。控除の範囲を超えた多額な生命保険に加入するからおバカなことになるわけで――そして、そういった加入を勧誘員は勧めている――、その範囲内ならクソではなくてすばらしいサービスなわけです
所得税で完全に控除になるのは年2万5千円なので、月二千円程度がよいらしいです(住民税で完全に控除になるのは1万5千円まで、完全に支出なしなら月千円ちょっと)。独身にこれを超える保険の加入を勧める勧誘員は、あなたのことをカモとしか考えていませんので相手にしてはいけません。
あ、これ、収入のある人にだけ通じる話なので悪しからず。
住宅ローンは控除とは関係ないですが、どちらにしろ住む所は必要なわけで、住宅ローンを使わないってことは、住まいを購入しない。つまり、賃貸になるわけです。――ローンなしで購入できる人には関係ない話ですが。
賃貸の家賃とローンの月々の支払いが同じであれば、最終的に自己所得になる持ち家、つまり住宅ローンのほうが良いわけです。まあ、震災などで住宅が壊れるとローンだけが残っちゃいますが。
住宅ローンとか生命保険は使い方しだいであって、必ずしも好ましからざるものではありません。まあ、利用者にとって好ましからざる売り方をしていますがね。そのほうが儲かるから。
好ましからざる――そしてよくあるパターンですが――生命保険と住宅ローンの例はこんな感じ。
- 社会人1年目にして勧誘員の勧めるまま貯蓄つきフル装備の生命保険に加入。月額数万円。子供はおろか結婚相手もいないのに!――実際、なんでも加入しそうなおバカな顔していると勧めてきますw
- 家賃とローンが同程度という謳い文句で貯蓄もなしに住宅購入。35年ローン。ボーナスもほとんどもっていかれます。退職金で払い終わる予定。――家賃だとボーナスと退職金は残るはずなんだがw
- 延々と生命保険と住宅ローンを払い続ける。貯蓄できず。生命保険についた貯蓄に期待。
- バッドエンド
- 震災で住宅全壊。ローンだけ残る。
- 交通事故で死亡。生命保険がでるも、受取人なしの場合、何のための生命保険だか不明なことも。受取人がいたら役に立ったことになる。しかし、こういった場合、貯蓄型の保険だと貯蓄分は支払われない。
- 急遽、多額のお金が必要になったので生命保険を中途解約。が、当然支払いよりだいぶ少ない金額になり保険は消滅。貯めといたほうがマシだったりする。
- ハッピーエンド……のはずなのに
- 定年を迎え、生命保険が完了。貯蓄つきということで結構な金額をもらうが、目論見がはずれ想定していた金額を大きく下回こともある(こういった貯蓄型の支払いは投資市場に影響を受けることになっている。運用がこけても保険会社は痛くもないので……)。退職金はローンでほとんどもっていかれる。ローンの総額は住宅の購入価格のほぼ倍額。ところで、家は老朽化が進みそろそろ建て替えが必要なんだが……。
前提条件がよろしくない訳で、よろしくない結果になるのは当然。最悪のパターンばかり挙げて論うのもどうかとは思う。
ライフスタイルによっても異なるだろうけど、多分、こういう使い方がいいのではないかと思う。
- 好ましい生命保険
- 控除になる金額まで加入
- 死後、あるいは病気になったときに、家族がいるなど自分以外がお金を必要とする場合、どうしても必要になる金額だけ加入
- 好ましい住宅ローン
- 家族が増える、転勤するなど、住宅の規模を変化させる必要性があるうちは、安い賃貸にして余剰を貯蓄
- 貯蓄により住宅ローンを最小限にして、住宅を購入
- 震災が怖かったら購入しない。あるいは高額な震災保険に加入(ハイコスト!)
何事にしろ、過ぎたるは及ばざるが如し、ですね。
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