テレビ業界はデジタル化という果実を消化できそうもない
というのも、日経新聞のネットのコンテンツでこんなのが出てたんですよ。
- ダビング10「複雑骨折」・経産省は何をしているのか インターネット-最新ニュース:IT-PLUS
地上デジタル放送番組の複製制限を現行の1回から10回に緩和する「ダビング10」は6月2日開始予定だが、その延期はほぼ確実で、いつまで延期されるかも不明のようである。その背景として、私的録音録画補償金を巡る家電メーカーと権利者団体(コンテンツ側)の対立が指摘されているが、それは正しくない。様々な利害関係者の思惑が交錯し、事態は「複雑骨折」の様相を呈している。
で、コレを読んでなんだかすごい違和感を感じた。コンテンツの利用者――最大の関係者であるはず――の視点がまったく存在しないので、なんだか腑に落ちないなとは思いつつ、なんでこんなのが新聞社の記事として掲載されるのかどうにもよくわからんとスルーしていたところ、実態は以下のようであったそうな。
- 経産省は非関税障壁B-CASを撤廃せよ - 池田信夫 blog
あたかも家電メーカーがごねてダビング10が「複雑骨折」したかのように書いているが、これは逆である。先々週のASCII.jpのコラムにも書いたうに、もともと総務省のデジコン委員会では、コピーワンスが消費者に不便だから変えようということで、EPNなどの提案も出たが、権利者側がコピーワンスに固執して譲歩しないため、ダビング10という中途半端な妥協案に落ち着いた。ところが文化庁が、これを「ダビング10と補償金は一体だ」という話にすりかえて文化審議会に持ち出し、ダビング10を「人質」にして補償金を通そうとしたから、問題が混乱しているのだ。
テレビ業界において既得権益を持っている輩は、一生懸命欲張って「この果実は俺のもの」って叫んでデジタル化で得られる果実に涎を塗りたくっているようだ。
結果として果実は腐りつつあり、アナログ放送の終了とともに消費者から見離され、ニッチな市場となっていくのではないかと思われる。
どうせテレビなんかもう見てないからいいんだけどね。
あと日経新聞は、なんでまたあんまりにも偏った記事を載せちゃうのかよくわからん。
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